IE9ピン留め
080*プレイタイム・ロック〜ナガサキ音遊び〜1月29日
明日29日(日)は、NBCラジオで午前11時30分より「playtime rock~ナガサキ音遊び〜」http://www.nbc-nagasaki.co.jp/radio/playtime-rock/
今週は「エルヴィス、カムバック前夜」と題してお送りします。

'64年からのエルヴィスと、同じ年にアメリカを征服したビートルズをからめて、
'68年のカムバック直前までのお話しです。
この頃のエルヴィスのシングルは、映画の主題歌とはいえ、お気楽なナンバーが多いですが、
60年代になってアメリカに流入したボサノバやサンバ等のラテン系のアレンジも多く、
ラテンなラウンジ的で興味深いですね。ま、映画が南洋を舞台にしたものが多かったし。

ビートルズの'64年の米公演では、エルヴィスのバックでベースを弾いていた
ビル・ブラックのコンボが前座やってます。ビルは病欠だったみたいだけど。
ビル愛用のウッドベースは、今ポール・マッカートニーが所有してますね。
youtubeで嬉しそうにそのベースを弾いているポールの映像観れます。





また日時はちがいますが、ガールグループの”シフォンズ”も前座やってますね。
”シフォンズ”といえば、ジョージ・ハリソンが「マイ・スィート・ロード」で
パクったという「ヒーズ・ソー・ファイン」が有名ですが、
ジョージにはこの米公演の記憶が印象的だったのかもですね(笑)

'65年の公演ではライチャス・ブラザーズが、'66年にはロネッツが、
ビートルズの前座を務めます。
さすがのスペクター一派も、イギリス勢の後塵を拝したということでしょうか。

そして'65年には、エルヴィスとビートルズの世紀の対面が実現しました。
ジョンとのあいだが、なかなか微妙なご対面だったようですが(笑)
この本や、

こちらのブログにくわしいです。
<http://blogs.yahoo.co.jp/hirovishima2007/6311564.html>

「アイ・フィール・ファイン」やシラ・ブラックの曲をセッションしたようですね。
エルヴィスがベース、ポールはピアノ、ジョンとジョージがギター。
ドラムがなかったので、リンゴはビリヤードやってたとか(笑)

ビートルズとの対面が刺激になったのかはわかりませんが、
翌年の'66年から、だんだんエルヴィス復活の兆しが見えてきます。
# by playtime-rock | 2012-01-28 22:27 | Trackback | Comments(0)
079*プレイタイム・ロック〜ナガサキ音遊び〜1月15日
明日、旧”成人の日”の15日(日)の「playtime rock~ナガサキ音遊び〜」
 (NBCラジオ/毎週日曜日午前11時30分より)は、先週に引き続きエルヴィス・プレスリー特集です。
2002年に書かれた大瀧詠一さんの文章読んでて気づきましたが、
、当時で没後25年。ということは今年で没後35年になります。
生きてたら79歳で、僕の親父と同い年(笑)同じ1月生まれだし。
しかも2002年には英国のヒットチャートの1位獲得回数が、ビートルズを抜いてトップに躍り出ております。正確に言うと、もともとエルヴィスが1位だったのをビートルズが抜いて1位となり、エルヴィスが死後25年目で再発により抜き返し、
再びトップに返り咲いたわけです。死しても強しエルヴィスですな(笑)
先週は、ポールが拝借したエルヴィスのナンバーをお届けしましたが、
今週はジョンが拝借したエルヴィスのサンレコード時代のナンバーや、
その曲から生まれた’65年のビートルズの曲。
兵役の休暇中に行った'58年の歴史的レコーディング曲。
大瀧詠一さんがパロったエルヴィス的ナンバー「いかすぜ!この恋」etc。
これはエルヴィスのバックコーラス”ジョーダネアーズ”をもじった、
”冗談じゃねーやーず”(先日無期限活動停止したムーンライダースの鈴木慶一さん他参加)のコーラスや細野晴臣さんのベースも聴けます。
http://www.nbc-nagasaki.co.jp/radio/playtime-rock/

playtime rock〜ナガサキ音遊び〜 | NBCラジオ | NBC長崎放送
www.nbc-nagasaki.co.jp
のんびり朝寝坊した日曜日、ゆっくりそのままでステキな音楽を一緒にいかがですか? 長崎や音楽の四方山話しで、「へー、そうなんだ」と面白い豆知識を音楽と一緒にお届け♪
# by playtime-rock | 2012-01-14 04:18 | Trackback | Comments(0)
078*『ナガサキ洋楽事始め』制作ノート#06*ビートルズとグレゴリオ聖歌*応唱etc
ローマ・カトリック教会の典礼で、先唱者(主に司祭)の朗詠に続いて合唱隊や会衆が唱和することを”応唱”という。”答唱”も同じである。いわゆる”コール&レスポンス”だ。この”コール&レスポンス”は黒人音楽の特徴としても有名だが、キリスト教音楽や、インドの伝統音楽、フランスのある地域の音楽等、世界各地の伝統、民族音楽で取り入れられている。
R&Bやブルースの影響を自認するビートルズも、もちろん使っているが、
ひょっとしたら彼らのDNAの中に、教会音楽の”応唱”の記憶もあったのかもしれない。

もっともお馴染みなのは、これだろう。アイズレーのカバーだけど。


モータウンのガールグループ”ザ・マーベレッッツ”のカバーであるこの曲も。


オリジナルだと映画「ヘルプ」で歌われたこの曲。



そしてこの曲の頭。



とくにこの「ヘルプ」はそのあとの、

ジョン:When I was younger So much
ハモ:ホェーーーーーーン ホェン・アイ・ワズ・

ジョン:younger than today
ハモ:ヤーーーーーング  アイ・ネバー・

ジョン:I never needed anybody's help in any way
ハモ:ニーーーーーーーーーーード help in any way

というジョン(主メロ)とポール&ジョージ(ハモ)の歌の時間軸の流れ。
当初は1音符対1音符であったオルガヌム(多声化、ポリフォニー)が、
より複雑化し、主メロとはリズムの違う複雑は対旋律が作られるようになった、
という遥か昔からの流れの遺産とも思われる。

また4/4、3/4、6/4と拍子が入り乱れる「愛こそはすべて」。
フランス国歌「ラ・マルセーユ」のイントロのあと、
♩〜Love, love, love〜♩というコーラスが歌われ、
そのコーラスをバックに、
♩〜There's nothing you can do that can't be done〜♩という
ジョンが歌い出すが、これなんかトロープス的だ。
歌詞がないと歌うの大変そうだし(笑)
逆に”アー”でメリスマ的に歌うと、あら不思議、
教会っぽくなるねw



さて、お次はカデンツ(終止形)。
カデンツにはおおまかに”完全終止”と”変格終止”がある。
これらの終止形ができたのは、ルネサンス頃からといわれる。
それ以前の中世では”二重導音終止”や”ランディーニ終止”であったが、
そのへん知りたいかたは検索してみてください。

さて難しい専門用語は眠くなるので、おおざっぱに言うと、
”完全終止”=終わった感がする=ドミナント→トニック=G→C
”変格終止”=なんとなく終わった感がする=サブドミナント→トニック=F→C
あ、キーがCの場合ね。もっとおおざっぱに言うと、
”完全終止”=起立、礼、着席
”変格終止”=アーメン
この”変格終止”は”アーメン終止”とも言われるが、
”完全終止”にくらべて、いまいち終わった感に欠ける。
つまり、まだ続く感じがするのだ。

宗教音楽を意識した「Let It Be 」がこのアーメン終止。F→C。
♩〜Speaking words of wisdom Let it be〜♩の”Let it be”のとこ。



細かく分けると、F→(Em→Dm→)Cだが、
()内は経過音なので、基本的にはF→C。
この”変格終止”はブルースやR&Rに多くみられる。
よく「Aのスリーコードで」などとコード進行を決めて、
ブルース・セッションが行なわれる。
楽器を弾く方はおわかりだろうが、これがなかなか終わらない。
下手すりゃ一晩中やってそうな勢いだ。
それもこの”変格終止”の終わらない感の中毒性にある。

さて、西洋音楽の歴史はルネサンスのあとバロックへと向かう。
そこで重要な通奏低音などはジョージの一連の”インドもの”とも、
リンクするような気がするが、きりがないのでこのへんで。

よくビートルズはクラシック~00年の歴史を10年でやったと言われる。
もちろんビートルズはすごいんだけど、
先人たちが創造した音楽のノウハウが、1000年以上後の、
ロックミュージックにも生きづいているという遥かなる音の流れに、
頭がクラクラする思いですw

というわけでビートルズ、それから『ナガサキ洋楽事始め』に収録の、
2曲のグレゴリオ聖歌を聴きながら、遥かなる音の大航海に、
思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

次回の制作ノートは、同じく『ナガサキ洋楽事始め』に収録の、
「ダウン・バイ・ザ・リバーサイド」という黒人霊歌を教材に、
黒人音楽とナガサキについて綴る予定です。
# by playtime-rock | 2012-01-08 17:06 | Trackback | Comments(0)
077*ナガサキ音遊び1月8日放送
● 「playtime rock~ナガサキ音遊び〜」
NBCラジオ/毎週日曜日午前11時30分より。
明日1月8日はエルヴィス・プレスリーの誕生日ということで、
生誕79周年特集をやります。
とりあえずは'54年デビュー時の、バックメンが”Blue Moon Boys”から、
”ナッシュビルAチーム”に変わる’57年の入隊のころまで。
黒人のフィーリングを持った白人とは?
黒人音楽に白人が抗えなくなっていた・・・
機が熟していたところにエルヴィスがいたこと。
エルヴィスがカバーした曲と黒人オリジナル・バージョンの聴き比べ。
クオリーメン時代のビートルズが、エルヴィスに影響されて自費制作した曲は、
ポール/ジョージ初の共作だった?(歌ってるのはジョンだけど)等について
お届けします。
早起きした方も、寝坊した方もお聴きください(笑)
# by playtime-rock | 2012-01-07 23:19 | Trackback | Comments(0)
076*『ナガサキ洋楽事始め』制作ノート#05*ビートルズとグレゴリオ聖歌*オルガヌムetc
中世では、創造という行為は、全能たる神のみの御業であった。
人間ができることは創作ではなく、補足的説明=注釈のみで、
これは中世の文学における創作の基本が、聖書や古典書の余白に、
本文を説明・拡大する文章を添えることにあったことを想わせる。
この「注釈」はときとして本文をも凌ぐ膨大な量ともなる。
注釈は中世の創作の原点ともいえよう。
「名曲が語る音楽史〜グレゴリオ聖歌からボブ・ディランまで〜」/田村和紀夫
(音楽之友社)より、概略を抜粋。

だが人間の創造への欲求は押さえ難く、8〜9世紀頃には、
前回お伝えしたメリスマ(母音を伸ばして音符を追う)に歌詞をつけたり
(いわゆる替え歌だが、もちろん神を讃える言葉)、新たに旋律を作ったりした。
これをトロープスという。
さらにはこれに4度や5度離れた音を割り当てる多声化(ポリフォニー)も行なわれた。これをオルガヌムという。ただし曲の開始と終止ではユニゾンだった。

さて、前回はビートルズのメリスマをお伝えしたが、
さらにいい例がありました(笑)

『ラバー・ソウル』('65)に収録の「ガール」。
サビのジョン(主メロ)のパート♩〜Ah, girl, girl,girl〜♩の
ガー(アアアー)ル、ガール、ガ(アアー)ル。

官能的なメリスマですな(笑)
まだあるよ。
映画『ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!』の、
リンゴが街をさまようシーンで流れる「ジス・ボーイ」
「こいつ」というイカシタというか、まんまの邦題のこの曲、
映画ではジョージ・マーチン・オーケストラによるインストだったが、
(これもいいんだよね。サントラで聴けます。)
歌バージョンのとくにリピートAの部分。
♩〜That boy isn't good for you〜♩の
”ボー(オオオー)イ”と”ユー(ウウウー)”の
ポールのパート。高い方ね。
そして2行目の
♩〜Though he may want you too〜♩の
ジョン(主メロ)の下降するトゥ(ウウーウウウウー)。
これもメリスマってますな。いいかんじ。


しかもジョージもハモる三声コーラス。オルガヌムです。

ちなみに、オルガヌムは元来即興的に歌われるもので、
ジャズへの影響があるのかどうかはわからないが、
主メロのみが記譜され、あとは耳で合わせることが常であった。
11世紀頃には、平行進行だけではなく反進行や斜進行も用いられたが、
まだ主メロとは1音符対1音符であった(自由オルガヌム。対位法の原点)
12〜13世紀頃には、オルガヌムが、二声から、三声、四声へと拡大し、
より複雑化。主メロ以外のパートも記譜されるようになり、
14世紀頃になると主メロとはリズムの違う複雑は対旋律が作られるようになる。

さて、同じ映画『ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!』で
歌われた「恋におちたら」という美しい曲がある。
♩〜If I fell in love with you
Would you promise to be true〜♩
というバースの部分はかなり変わったコード進行だが美しい。
そして転調してコーラスへと導入するところも。

で、コーラスのジョンとポールの2声のハモり。
♩〜If I give my heart to you〜♩なんと6度のハモで始まる。
”heart”でジョンがあがりポールが下がって3度に。
次の”to”でジョンは半音、ポールは1音下がってディミニッシュの響き。
次の”you”でジョンが下がりポールが上がり5度。
そしてフレーズの区切り♩〜I must be sure〜♩でユニゾン。
平行だか斜めだか反進行だか、自由オルガヌムだか対位法だか、
よくわかんないけど、こんなにくっつき離れても美しいのはゴイス!

しかも展開するBメロの最初の和声が7thと9thという、
この美しい流れで、なんとブルージーな!
それから3度、4度、3度、6度、とくっつき離れて、
Bメロ最後の♩〜was in vain〜♩は7度だよ。奇跡だな、こりゃ(笑)



ちなみに3度と6度の和音は、
16世紀ルネサンス期のイギリス独自の和音だとか。
「She Loves You 」の最後の6thのコードは、そこに源流があるのかな(笑)






# by playtime-rock | 2011-12-30 02:49 | Trackback | Comments(0)
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