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109*野佐怜奈『don’t kiss , but yes』制作ノート#07

06.身の程知らず

この曲は最初「覚醒」というタイトルでしたね。
それがどういう経緯で「身の程知らず」というタイトルに変わったかというのは、
作詞をした西浦謙助くんと怜奈ちゃんの対談をご覧いただくとして、
<http://www.nosareina.com/interview02.html>
この曲に関するレイナ・メモを見てみると、
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お、すでに「身の程知らず」というワードはあったんですね、このときに。
ちなみに下は前回の制作ノート、「未知の記憶」のレイナ・メモ。
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で、次に僕がアルバムのレコーディングの時に作る星取表を見てみましょう。
ま、キャスティング表ですね。何を誰に依頼するかという。
あらかじめ決まっていたキャストはワープロ打ちされてて、手書きのは流動的。
で、録音の済んだものは赤で消していきます。赤が増えると気が楽になってくるわけです(笑)
この時点でM3はタイトルはまだ「覚醒」で、テンポ114bpm、キーがBです。
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M1,M2はギター、ベースが、チブンさんと中ちゃん。つまりポータブル・ロックのお二人。東京セッションですね。
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で、この「覚醒」はというと、ギター尾口くん、
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ベース、田川遊人くん
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フルート、市場ちゃん
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いわゆる長崎セッション。録音はいずれも事務所の音楽室です。
で、この「覚醒」のちの「身の程知らず」は、この曲が背景にあるのです。
間奏のハンドクラップはまんまそうですね(笑)



で、この曲はこの方々もカバーしてました。昔の映像が見つかりまへん。

これはレアアイテムになると思い、当時12inchシングル買いましたね(笑)
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アナログとはジャケがちがうような...全部ピンクだった記憶がありますが...
この「覚醒」のちの「身の程知らず」では、怜奈ちゃんにビブラートの注文した記憶があります。
サビの「明日など〜〜〜〜」のところですね。
「もっと奥村チヨっぽく」とか、「揺れる間隔を大きめに」とか(笑)
コーラスは初代タルトタタンの亀高綾乃ちゃん。
彼女と怜奈ちゃんの対談はこちらで。
<http://www.nosareina.com/interview01.html>
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by playtime-rock | 2013-06-27 01:51

108*『Play Time』7/24リリース!

タイトル:『PlayTime』
収録曲:13曲(ラジオのジングル、ボーナストラック含む)
発売日:7月24日
価格:2,800(税込み)
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高浪慶太郎(VO>R)と市場美奈(VO&FLT)のユニット、「プレイタイム・ロック」の、単独としては初となるデビュー・アルバム『Play Time』。
カバー6曲を含む全13曲。
「クール&ソフト」な市場美奈のボーカルをフューチャーした、ヒヤっと納涼感の漂うソフロ(ソフトロック)でラテン風味なポップ・アルバム。
西田佐知子で有名な「コーヒー・ルンバ」はガレージ/サーフとレゲエの2バージョン。ペギー・リーやエルヴィスでおなじみ、マドンナやビヨンセもカバーしている「フィーバー」はちょっと近未来的。ハリー・ウォーレンの名曲「上海リル」はエキゾチックでジャジーに。エルヴィス・プレスリーの「ハートブレイク・ホテル」はアロハなタッチで、めずらしい女性ボーカル・バージョン。映画『日曜はダメよ』の主題歌は、テクノでモンドな味付け。カバーはいずれも日本語で歌われる。
オリジナル楽曲もゾンビーズ的ムード歌謡、ソフロなデュエット、ソフロなサンバなどバラエティ豊か。ゲスト・ミュージシャンにサリー久保田(サリー・ソウル・シチュー)、マリアンヌ東雲、ケメ鴨川(キノコホテル)、川口義之(栗コーダーカルテット)。ゲスト・エンジニアにDubMaster X。
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ーライブ情報ー
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○長崎 6月29(土)open 19:00 start 20:00
場所:オハナカフェ
出演:野佐怜奈
プレイタイム・ロック(高浪慶太郎、市場美奈)
BAND :dr.山本ピーター bass.田川遊人 gtr.尾口陽軌 
   DJ:OYF

昨年夏、東京—長崎間の遠距離レコーディングで制作された、
江戸の歌姫・野佐怜奈のデビューアルバム『don’t kiss, but yes』と、
長崎の歌姫・市場美奈を擁するプレイタイム・ロックのニュー・アルバム
『Play Time』をライブで!
ちょっと早めのSUMMER OF LOVE 2013 !
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○東京 7月12日(金)にはこのカップリングが東京でも。
プレイタイム・ロック、レコ発ライブ@SARAVAH 東京(渋谷)
野佐怜奈ちゃんはゲストで参加してくれます。

渋谷 SARAVAH 東京(渋谷区松濤 東急本店裏) 
http://www.saravah.jp/tokyo/

Open 18:00 / Start 19:00
Adv. 2,500円(+1drink)
Door. 3,000円(+1drink)

出演:

Live*

BANK
playtime rock
(高浪慶太郎、市場美奈 / with サリー久保田、平見文生、辻睦詞、ゲスト:野佐怜奈)

DJ*

神田朋樹 (Tomoki Kanda / Being Borings)
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by playtime-rock | 2013-06-25 21:12

107*野佐怜奈『don’t kiss , but yes』制作ノート#06

05.未知の記憶

この曲は、メロディは似てないけど、雰囲気はまぁ、この曲が下敷きにあるわけで...

それにしても、ずいぶんもったいぶった始まりというか...
ヒット曲だからこそできるアレンジというか、演出ですね(笑)

で、レイナ・メモ、つまりレイナちゃんの台本によると、
この曲は最初「デ・ジャ・ヴュ」という仮題がついておりました。
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譜面袋の写真。あ、♩=85というのは、テンポのことです。
この曲は僕が作詞担当で、(仮)とはなってますが、
最終的に「未知の記憶」というタイトルに。
ま、「デ・ジャ・ヴュ」とは、当たらずとも遠からずというか(笑)
なぜ(仮)だったかというと、「夏の記憶」というタイトルの曲がすでにあったから。
で、みんなに相談したんだけど、未知の記憶と現実の記憶、
両方あっていいんじゃないかと。なんだかややこしいですね(笑)
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写真は、作詞するにあたってのメモ書きです。字が下手なのはご愛嬌ということで(笑)
僕の過去の記憶もだいぶ薄らいできてますが、
この曲の歌詞がレコーディング最後の曲だったような...
ということは、一番最後に歌入れした曲ということですね。
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写真は歌のセレクト・シートです。何度か歌ってもらってるうちに、
歌詞も修正したりします。
しかし、この時のレイナちゃんの歌、特に後半近くは神がかって聴こえましたね。
で、出来上がりとしては、ミステリアスなファンタジーになりました。

アレンジは森山輝一くん。ワムでいくか、シャーデーでいくか、
幾度となく協議しましたが、最終的にはワム寄りに。弦が幻想的ですね。
ガットギター入れたのは、ワムにあやかって(笑)
そのガットギター、そしてエレキギターとベースは、
ポータブル・ロックの鈴木さんと中原さん、東京組です。
テナー・サックスは、このアルバムでもBASS弾いてる田川遊人くんの父、
あのルー・タバキンとソロ合戦を繰り広げた田川潤一くん。
高校のときの同級生です(笑)
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by playtime-rock | 2013-06-25 02:56

106*野佐怜奈『don’t kiss , but yes』制作ノート#05

04.スキャット〜part1

この曲は、デモの段階ではまだ構成もアレンジまったく見えておらず、
エレピのコードバッキングと、コンガのループをバックに、
僕が仮歌をスキャットで歌った、とてもラフなものだった。
歌詞の方向を打合せした際に、スタッフの方から、
「この曲は、このままスキャットもありなんじゃないですかね?レイナちゃんと高浪さんとデュエットで」という意見があった。僕も少なからずそう思っていたし、この曲の作詞担当の僕としては「あ、作詞が楽だ・・」と思ったのも確かである(笑)

僕がスキャットという言葉の意味を始めて認識したのは、ご存知、由紀さおりの「夜明けのスキャット」('69)という曲を聴いたときだった。僕が9歳のときだ。


(この最初の映像は70年代後半のもの。お、ジュリーがマイクを手渡してる(笑)彼の衣装からして「憎みきれないろくでなし」の頃かな?〜キャンディーズや森昌子もいるなー。「夜のヒットスタジオ」より。その後も紅白などいろんな映像やインタビューあります。面白いよー(笑)しかし由紀さん、目が色っぽいですね、どんだけの付けまつげかはわかんないけど。あと頬も色っぽい)

♩ルルルルルー♩・・そして♩ラララララー♩・・?そして♩パパパパ♩・・??そして♩アアアア♩・・???あれ?歌詞あるんかい?この歌。と思った頃にやっと歌詞が出てくる。この最初の映像では端折って歌われているが、歌詞の言葉の部分は、

愛しあう そのときに
この世は 止まるの
時のない 世界に
ふたりは 行くのよ
夜は流れず 星も消えない
愛の唄 ひびくだけ
愛しあう ふたりの
時計は 止まるのよ
時計は 止まるの

これだけ、これだけでんがな。小学生の僕にもわかる単語ばかりだった。が、その意味は小学生的にはわからず、いろいろと想像、イメージするばかり。そういう余白のある歌詞が好きだ。ある意味童謡にも近い。このころの歌謡曲には、だいぶイマジネーションを鍛えられたと思う。

次にスキャットを認識したのは・・・



親の手前、めったに観れなかったが、僕らの頃は大橋巨泉さんとか藤本義一さんのころかなー。

で、なんと言っても、スキャットでデュエットといえばフランシス・レイの「男と女」('66)


(スキャット&歌詞・ヴァージョン)


(こっちはインスト&スキャット・ヴァージョン)

この映画をいつ頃観たのか・・たぶん大学生の頃レンタルビデオだったような・・
アンニュイとかシックというニュアンスは、この映画で認識した。氷のように美しいアヌーク・エーメだが、笑うと可愛いんだよね。しかし、このフランス的な恋愛事情、当時はよくわかりませんでした(笑)当時の僕的にはフランスといえばアラン・ドロンだったから、ジャン・ルイ・トランティニャンはなんか地味で、ぱっとしないなーと思っていました(笑)

で、ピチカート・ファイヴのアルバムタイトルにもなったこの映画。「女性上位時代」('68)音楽はアルマンド・トラヴァヨーリ。



(「男と女」のジャン・ルイとは全然ちがうやん(笑)ま、官能的な変態映画ですが、このときのカトリーヌ・スパークの美しさ、可愛さといったら・・・エンドロールの引きのショットもいいですねー)

で、野佐怜奈の「スキャット〜part1」ですが、ほぼ、この「男と女」と「女性上位時代」から出来ています。曲全体の作りと雰囲気です。メロディ的には似てないけど、転調はあきらかにフランシス・レイの影響受けてますねー(笑)

最初は、ドラムもベースも入ったアレンジで進めていました。ベースの田川遊人くんにも、いろいろなパターンを何度も弾いてもらいましたが、どーもぴんとこない。これは根本的に僕が考えた方向性が間違ってると思い、しばらくペンディング状態でした。

その後、何度目かは忘れたけど、東京でのレイナちゃんの歌入れのレコーディングを終えて長崎に帰る日。羽田に向うまですこし時間があったので、新宿を散歩してたら西口方面でフリマに遭遇。お手頃な値段だったので、”長崎の歌姫”市場美奈嬢のステージ衣装用に6着ほど購入しました。

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服の写真を写メで市場ちゃんに送ろうと、フリマ近くのエクセルシオールでコーヒーブレイク。だけど、さすがにいい歳こいたおっさんが、カフェで女性服をひろげて写真撮ってるのもいかがなものか?(うち5着はワンピースで、それを拡げた日にゃ・・)と思いとどまり、紙袋に入れた状態のままの写真を送りました。でもこれじゃあ、何がなんだかわかんないよね(笑)

で、長崎に戻った或る日、市場ちゃんと事務所で打合せをした際に、例の服のサイズ確認も含め、ファッションショーをやったのです。BGMとして、その時たまたまCDラジカセのそばにあった「女性上位時代」のサントラを流したのが運の付き。

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「あ、このサウンド!レイナちゃんの「スキャット〜part1」にいいじゃん・・」とほくそ笑みながら、僕は市場ちゃんの華麗なる七変化ならぬ六変化を眺めていたのでした(笑)

この曲には、まだ余談があるので、次回に続きます。
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by playtime-rock | 2012-10-31 21:22

105*野佐怜奈『don’t kiss , but yes』制作ノート#04

03.ハートのシグナル

「曲の構成」というものがある。
オーソドックスなものとしては、例えば、
●イントロー1番ー中イントロー2番ー間奏ーサビーエンディング
(中イントロはインタールードとも呼ばれるが、僕は「中トロ」とも言う)
ツーハーフと呼ばれる構成だ。2コーラスと間奏後に、またサビだけという。

レイナちゃんの台本によると、この曲は”片思い。爽やか青春ソング”
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これを読んだ時点では、まだ頭の中で何も鳴ってくれずアレンジは白紙。
だが、細部はともかく、全体の構成、歌の構成だけは早く決めないといけない。
作詞家に発注する歌詞の分量にも関わってくるからだ。
とりあえずオーソドックスなツーハーフのサイズで、
サニーデイ・サービスの田中くんに歌詞をお願いした。
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僕は歌中で転調する曲が好きで、よくそういう曲を作るのだが、
この曲はめずらしく転調せず、最初から最後まで同じキーだ。
ならばと・・構成自体がオーソドックスなので、間奏やエンディングで転調してみた。
曲自体が、テンポも含めスイスイと流れていく曲なので、
転調で、全体にアクセントというかメリハリをつけようと思ったのだ。
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そうこうしてヘッド・アレンジを進めるうちに、
田中くんの歌詞があがってきた。タイトルは「ハートのシグナル」
2番のBメロの最後 ”シグナルが すっと消え色を変えた” から、
転調して間奏のギター・ソロへ突入する瞬間は、
田中くんと僕のあ・う・ん・の呼吸ですね。ガラッとムードも変わって。思わずニヤっとしました(笑)

そのギター・ソロを弾いているのは、なんがさきふぁいぶやplaytime rock
でもプレイしてもらっている長崎の尾口陽軌(たかのり)くん。
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彼はロック、ポップス、フュージョン、ジャズ、何でもござれの、
変態プレイヤーだ(笑)、
今回は僕の頭の中に、何故か映画「真夏の夜のジャズ」で、サックスのソニー・ステットと共演したサル・サルヴァドールのスイスイしたプレイのイメージが浮かび、ジャズ・テイストのソロを弾いてもらった。


(サル・サルヴァドールのギター・プレイはこの動画の14:42あたりから)

ベースも長崎組で、なんがさきふぁいぶやplaytime rockでプレイしてもらっている、田川遊人くん。彼も尾口くん同様、曲の読解力に優れ、その軽やかなフレージングは無尽蔵だ。
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こうしてギターとベースを録音した時点で、僕は東京へ飛び、レイナちゃんの歌をレコーディングした。彼女の声はいわゆるダブルで歌っても、とてもいいかんじの効果が出たので、この曲のサビはダブルで録った。自分で作っておきながらなんだが、この曲は実際歌ってみるととても難しい。ちなみに僕は歌えなかった(笑)音程の起伏が激しい器楽的なメロディで、しかも譜割りが細かく、テンポも早い。歌い手にとってはニュアンスがつけにくいのだ。それでも彼女は見事に歌いこなした上で、隠し味的な微妙なニュアンスを加味し、繊細な乙女心を表現してくれた。

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(歌詞カードに何やらメモをとるレイナちゃん。漫画を描いてるだけかもしれない。)

さらに3声ダブル、計6人分のコーラスをひとりでやってくれた。
このコーラスはスタジオでその場で考え、そのフレーズをひとつひとつレイナちゃんに教え、1声ずつ録音した。ちょうどその時、作詞の田中くんが陣中見舞いにスタジオに遊びにきてくれたのだが、1声1声のコードとの整合性等を確かめながらの作業が、とてもデリケートで集中を要するため、ゆっくりお話しもできず、田中くん、失礼しました!

で、音楽ライターのウチタカヒデさんがtwitterで、この曲のコーラスが松本伊代の「センチメンタルジャーニー」してると呟いておられたので、確認してみたら然り。



とくに意識はしてなかったが、歌謡曲っぽいコーラスにはしたかったので・・でも実はスタカンなんです(笑)ま、王道のコーラス・パターンとも言えるだろう。コーラスの言葉がまた微妙で、”シュビドゥワ”だとオールディーズっぽすぎるなーとか、いろいろ悩んだあげく、間奏やエンディングのコーラスの言葉は、スタイル・カウンシルの「ロング・ホット・サマー」のコーラスの言葉を引用した。”シュドゥドゥワ”だ。ほんとに微妙な違いなんだけど(笑)



そして僕は出来上がった歌とコーラスのデータを持って長崎へ戻り、オケのデータとともに東京のアレンジャー松井くんに送って仕上げを任せ、また別の曲のヘッドアレンジに取りかかった。今回のレコーディングはこの行程の繰り返しだった。

数日後、松井くんから電話があり、アレンジの途中経過が送られてきた。
「方向性が違ってたら、傷が深くなる前に言ってください」と。
で、プレイバック。いきなりシタール的音色。何かが始まる予感のする分数コードに、謎のカレー風味というかインド風の旋律。「こうきたかぁ・・・?」
何度も聴いているうち、このわけのわからなさに60年代のロマンチクック・コメディ的な匂いをかんじるようになってきた。僕が大学生のころ、東京12チャンネルでや観てた「2時のロードショー」。ビリー・ワイルダーやリチャード・クワインやスタンリー・ドーネンやブレイク・エドワーズ等が監督した、ヘプバーンのロマンチクック・コメディものは、たいていこの番組で知ったような記憶がある。およそ80分というズタズタにカットされたものだったが。



(しかしこの映画「パリの恋人」は、まさに目から鱗!何十回観たことか。ヘプバーンはもちろん、フレット・アステアのファッションも素敵でした。)

この歌詞に込められた期待と不安と恐れが入り交じった可愛い期待感と、インド風イントロの荒唐無稽なわけのわからなさが、どうにもロマンチック・コメディ的なのだ、僕には。僕は携帯を手にとり、「松井君、面白い!!(笑)採用いたします」と告げた。もしこの曲でPV撮るなら、オープニングはパリにあるインド料理屋がいいな・・・

ところで、作詞の田中貴くんはベーシストでもあり「ラーメン評論家」でもある。
スタッフ曰く、この素敵な歌詞の「あなた」という言葉を全部「ラーメン」に置き換えると、そっくりそのまま、彼のラーメンへの愛情表現になるんだとか・・そんな隠し味が仕込まれていたとは・・この曲、副題は「ラーメンLOVE」です(笑)
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by playtime-rock | 2012-10-27 01:29

104*『ようこそ夢街名曲堂へ!』公開録音イヴェント

僕もちょくちょく出演させていただいております、
『ようこそ夢街名曲堂へ!』の公開録音イヴェントが、開催されます。

本当に偶然なのですが、この日、僕も東京にいるのです。
なので、観覧ついでにフラっと遊びに行こうと思います。
伊藤銀次さんとはFACEBOOKで本当に久々に再会いたしましたが、
こんなに早く実際に再会できるとは思ってもいませんでした。
楽しみです(笑)ヒックスや玉城さんとも久しぶりですし。

ヒックスの中森くんには、この夏に僕がプロデュースした、
野佐怜奈ちゃんのレコーディングに参加してもらいました。
そんな経緯もあり、当日はアルバムリリースしたばかりの、
野佐怜奈ちゃんとお伺いします。
しかも、せっかく長崎くんだりから来るんだから、
ということで、怜奈ちゃんと数曲、演奏させていただきます(笑)
どうぞ、よろしくお願いします!

久しぶりに長門さんや土橋さんとお会いするのも、
楽しみにしております。みなさん、ぜひ、お越しください。
以下、詳細です。
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K-MIX(静岡エフエム)で毎週土曜日夜9時から放送中の音楽番組『ようこそ夢街名曲堂へ!』は番組開始から11年半、間もなく通算放送回数も600回を迎えます。そこで今年はゲストに伊藤銀次さん、ヒックスヴィル(真城めぐみさん/中森泰弘さん/木暮晋也さん)、玉城ちはるさんの3組をお迎えし、恒例となりました番組のスペシャル公開録音イヴェントを開催します!ここだけのスペシャルなトークとアコースティック・ライヴを、どうぞお楽しみ下さい。

番組600回記念『ようこそ夢街名曲堂へ!スペシャル公開録音 2012』
●日時:2012年11月11日(日)16:30 OPEN/17:00 START
●会場:渋谷 SONGLINES(渋谷区宇田川町41-29/TEL:03-5784-4186)
●出演:長門芳郎/土橋一夫
●ゲスト:伊藤銀次/ヒックスヴィル/玉城ちはる
※シークレット・ゲストあり!
●料金:前売 3,500円/当日 4,000円 ※ドリンク代(500円)別
●定員:60名
●ご予約方法:渋谷SONGLINESのホームページ(下記参照)並びにSONGLINESの店頭にてご予約を受付中です。なお定員に達しました場合は、その時点で受付を締め切らせて頂きます。予めご了承下さい。
●お問い合わせ・ご予約:SONGLINES
 http://song-bird.net/songlines/ TEL:03-5784-4186
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by playtime-rock | 2012-10-20 21:35

103*野佐怜奈『don’t kiss , but yes』制作ノート#03

—楽曲解説—

02.「恋する列車」

この曲はもともと、キャプテン&テニールの「君こそすべて」みたいな始まりの曲にしたくて、作り始めた。なんかタムのフィルがドコドコ鳴ってて、密やかに始まるかんじ。



ところがAメロができたあたりで急にクラシックスⅣの「ストーミー」のサビのリフが頭に鳴り始めた。



で、そのあとはいつものように転調したくなって、Ⅱ、Ⅴ、Ⅰ、Ⅵの黄金のコード進行を使い、僕的にはフレンチ・ポップス的な方向への意識があった。LIOみたいに全編打ち込みっぽいサウンドでもいいかなと思っていたのだ。



で、レイナちゃんがこの曲につけた物語は、「〜ちょっぴり感傷にひたりつつも、のんびり進む電車でちょっと思ったこと」なんと主人公は電車に乗ってるのだ。
「電車かぁ・・」何のアイデアも浮かばず、とりあえずは作詞を依頼したホフ・ディランの小宮山雄飛くんの歌詞の完成を待った。で、届いた歌詞のタイトルが「恋する列車」。素敵だ!電車が列車になっただけで、イメージが広がった。

列車といえば、汽笛、ブルース、カントリー、アムトラック、カウボーイハットと連想ゲームは続き、このバッファロースプリングフィールドのスティーブン・スティルスの姿が頭に浮かび、記号、アイコンとしてギターのハーモニックスの音をイントロに引用した。新幹線ではなくローカル線がかんじですね。フレンチ・ポップスなんてどこにいったやら(笑)
「恋する列車」というタイトルにより、アレンジの方向はフレンチ・打込み・アーバンからアメリカン・カントリーロック・アーシーへと急激にシフトした。



汽車、列車と女性というと、どうしてもこの曲、はしだのりひことクライマックスの「花嫁」を連想してしまう。この曲の場合は夜汽車ですね。ジャパニーズ・ソフト・ロックの名曲だと思います。〜帰れない 何があっても 心に誓うの〜なんて今の結婚観とはだいぶちがうような気もしますね。雄飛くんが作った歌詞はとくに嫁ぐ内容ではなく、彼のもとへ向かう乙女心。〜ゆるいカーブの度に 心揺れて〜なんて、仄かな幸福感を感じずにいられませんね。



しかし「列車と女性」というのは絵になるシチュエーションですね。例えばこれ。
〜上野発の夜行列車 降りたときから青森駅は 雪の中〜
たった1行で東京から青森まで行ける!のは作詞家としては画期的で、
そのような時代になったのは、鉄道路線の発達と、それによる女性の行動範囲の拡大・・と、阿久悠さんが著書に書いておられた記憶がある。



ー閑話休題ー
大学生の頃、僕の友人が二子玉川の高島屋のシューズショップでアルバイトをしていた。そこへ、石川さゆりさんがお客さんとして来られて、何足か試着というか試履されたらしい。友人は、椅子に座った石川さんが差し出すおみ足に、靴を履かせサイズを確認する大役を、仰せつかったのか、自ら買って出たのかはわからないが、とにかく履かせたのだ。
お顔はもちろん、そのおみ足の美しかったこと・・と当時聞かされた。で、さっき確認したら、もう30年も前のことで、生足だったかストッキングだったかは憶えていないとのこと(笑)ー終わりー

戻ります(笑)
そういえばビートルズの「涙の乗車券」も「列車と女性」ですね。
あ、狩人の「あずさ2号」も・・もうやめます(笑)

この「恋する列車」の歌入れは、レコーディング最終日に行なわれた。
スケジュール、予定というものは押す、遅れるのが世の常で、この曲に関しては、僕とレイナちゃんの遠距離ディレクションも、キーの確認程度に終わり、あまり細かく詰めることができず、東京のスタジオの現場で試行錯誤することになった。いろんな歌のニュアンスを試して、どれも悪くはないんだけど、なんか収まりがいまいちで・・

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(少し煮詰まりかけたところ。photo by 金田裕平)

と、そのときエグゼクティブ・プロデューサーのひとりでもある岩田さんから、「高浪さん、この歌のニュアンス、いしだあゆみの「バイ・バイ・ジェット」じゃないですか?」
「あ、なるほど、そうだ!」、心の中でパチンと指が鳴りましたね、このときは(笑)レイナちゃんにしてみれば当然「え?なに?」となんのことやらなので、早速YOUTUBEで検索。ありました。ティン・パン・アレイ・ファミリーといっしょにやったアルバムです。この曲は列車ではなく飛行機だけど。で、レイナちゃんに何度か聴いてもらい、このいしだあゆみさんのふんわりとした軽さ、ぬくもり・・なんか洗剤みたい(笑)・・を意識してもらいました。
そして見事に、柔軟剤入りの柔らかな、彼のもとに向かう押さえたゆるい高揚感を表現していただきました!うん、レイナちゃん、こういう歌の表情もいいね(笑)



「恋する列車」のアレンジは、はtoshi808くんとの共同作業。もともと打込みでテクノっぽくする予定で彼にアレンジを頼んだのだが、前記の通り途中でアーシーな方向へ方向転換したので、彼も僕も悩みましたねーこの曲は(笑)でも、打込みの要素は入れたかったので、「とにかく打込みで列車の雰囲気を出して欲しい。Aメロはゴトゴトの徐行運転で、その後はスピード上げて・・」と無理難題を押しつけましたが、見事に応えていただきました(笑)
それからスチール・パンの音色を使ったのは、彼のファインプレーでしたねー!
彼とのお付き合いも、最初はミスゴブリンで。そして最近ではNHKの「大天才てれびくん」のMTK(ミュージックてれびくん)でもご一緒いただいた。



で、「恋する列車」。ギターとベースは東京組のポタロクのお二人。そしてキーボードはシナロケやシオンやオリジナル・ラヴや、もちろんピチカートでもお世話になった中山努さん。
テナーサックスは長崎の田川潤一くん。高校の同級生です(笑)このアルバムではもう1曲吹いてもらってます。ブルースハープも長崎の橘橋ノ介さん。Bメロではむせび泣く汽笛のような音色を。そして僕が勝手に「ひこうき雲エンディング」と呼んでいる、転調してⅡ、Ⅰのコードを繰り返すエンディング(ユーミンの「ひこうき雲」のエンディング・パターン。好きなんですこれが(笑))では、あたたかく、ゆるく、優しいプレーを聴かせてくれます。

ミキシング・エンジニアは、これも長崎の原口安裕くん。
彼とは『龍馬のハナ唄』から『ナガサキ洋楽事始め』『EVENING PRIMROSE』と、僕が長崎で音楽活動を始めて以来のお付き合いで、今回もマスタリングまでお願いした。実に繊細できれいな音に仕上げていただいております。

というわけで、次回につづく・・・

02.恋する列車
作詞:小宮山雄飛 作曲:高浪慶太郎
編曲:高浪慶太郎&toshi808
ギター:鈴木智文 ベース:中原信雄 キーボード:中山努
ハモニカ:橘橋ノ介 テナー・サックス:田川潤一
プログラミング:高浪慶太郎&toshi808
レコーディング・エンジニア:阿部利幸
ミキシング・エンジニア:原口安裕
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by playtime-rock | 2012-10-19 21:22

102*野佐怜奈『don’t kiss , but yes』制作ノート#02

—楽曲解説—

01.「嘘つきルージュ」

人は唇が乾くと舌でなめたり、リップクリームをつけた時みたいに上下の唇をなじませたりする。とくに女の子のそういう仕草は、とてもチャーミングかつエロティックに思える・・こともある(笑)

「さよなら」と別れを告げられ、なすすべもなく「さよなら・・」と返すときの、ある種の絶望と締念が、その滑らかではない乾いた唇に宿っている。でもそれは、暗く重苦しいというよりも、「えっ??なぜ?」という乾いた驚き。「あ・・また・・」と呆然とする女性の唇が目に浮かんだ。

意味合いはちがうが、表情的にはこのラストシーンのジーン・セバーグの表情に近い。この映画の場合は、「さよなら」をするのは彼女の方で、唇はなめないが、指で唇をなぞる。この仕草は彼女が密告したために射殺されてしまったジャン・ポールの癖であった。




この曲の歌入れは6月1日に渋谷のウルトラヴァイヴ・スタジオで行なわれた。
その日はまず、このアルバムの10曲目に収録されている「夏の記憶」という曲のサックスの録音から始まった。プレイヤーは栗コーダーカルテットの川口義之君。僕の大学時代の軽音サークル”青山ベターデイズ”の後輩でもある。大学時代はいっしょに音楽やったことなかったが、お互いプロになってからは、けっこうな頻度でごいっしょしている。

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(譜面を見ながら打合せする後輩と先輩。後ろの毛布は、寒かったわけじゃなく、吸音用です photo by 金田裕平)

サックス終了後は、いよいよレイナちゃんの歌入れです。
首に巻いているのは、僕の弟の長崎雑貨のお店「たてまつる」のたてまガーゼ。
いわゆるガーゼタオルです。喉も守ってくれます(笑)
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(録音準備を待つレイナちゃん。さらに毛布に囲われております(笑))

この日歌ったのは「嘘つきルージュ」と「夏の記憶」の2曲。
事前の遠距離ディレクションでかなり詰めていたので、歌入れもスムーズに終了。
あ、東京でのスタジオセッションのエンジニアは阿部利幸さん。
録り音も、モニターもバッチリでした。ありがとうございます!

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(photo by 金田裕平)

レコーディング終了後、僕は宿のある新宿へ戻り、
ゴールデン街にある渚ようこさんのお店「汀」で数杯。
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(ようこさんと汀にて)

さて、この「嘘つきルージュ」という曲、ギターとベースは東京の鈴木智文さんと中原信雄さんという、ポータブル・ロック(野宮真貴ちゃんがピチカートの前に在籍していたバンド)にお願いした。
が、この日の歌入れの時点では、ギターとベースはまだレコーディングされていなかった。
レイナちゃんは仮の打込みのギターとベースという仮オケをバックに歌ったのだ。ポタロクのお二人とスケジュールが合わず・・・
というのも、レコーディングの翌日の6月2日、ポータブル・ロックのライブがあって、僕らもご招待いただき、レイナちゃんも今後レコーディングで演奏していただくポタロクのお二人と、そのとき初顔合わせをしたのです。
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(終演後の打ち上げで。左から中原さん、鈴木さん、僕)

レイナちゃんにとっての憧れの人、野宮真貴ちゃんとは、以前ファンとして会ったことがあるとか。この時点では、来る11月30日のリリースパーティで真貴ちゃんやポタロクと共演することになろうとは、誰も思っておらず・・・
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(終演後の打ち上げで。真貴ちゃんと。なぜか写真が横になる・・)

今回は二人のアレンジャーとコラボした。この「嘘つきルージュ」はそのうちの一人、ミスゴブリンや中川翔子の作品でもごいっしょした森山輝一くんとの共同作業だ。


(ミスゴブリン・PV「おとみさん〜TOMMY〜」)


(Dear my saint girl)

曲全体のかんじは、モータウン等のノーザン.ソウル系。
弦のイメージはバネッサ・パラディの「BE MY BABY」です。
曲全体的にはあの曲ほどシンプルではありませんが・・
僕が書いた弦管の基本ラインに、森山くんがさらにフレーズをアダプトして、
実に、ふくよかでカッコイイ仕上がりにしてくれました。
そして何と言っても隠し味のティンパニー!これ個人的に興奮します(笑)
森山くんのファインプレーですね。

”ボタンを〜”という大サビで聴こえてくるギターの裏メロは、
ホリーズ的な、バス停的な・・思わずニヤリ。
これはギターの鈴木さんのファインプレー(笑)

ミックスはラヴ・タンバリンズ等で、いわゆる”渋谷系”を同時代体験というか共有した、ハンマーレーベルの森達彦さん。<http://www.hammer-label.com/node/29>こんなに音数多いのに、ソリッドでメリハリのあるバランスと音像に仕上げていただきました。

この「嘘つきルージュ」、テレビ朝日「セレクションX」のエンディングテーマになっております。
PVのショートバージョンはこちら。



というわけで楽曲解説、次回につづきます。

01. 嘘つきルージュ
作詞:高浪慶太郎 作曲:高浪慶太郎
編曲:高浪慶太郎&森山輝一
ギター:鈴木智文 ベース:中原信雄
コーラス:野佐怜奈&高浪慶太郎
プログラミング:高浪慶太郎&森山輝一
レコーディング・エンジニア:阿部利幸
ミキシング・エンジニア:森達彦(hammerlabel)
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by playtime-rock | 2012-10-17 21:28

101*野佐怜奈『don’t kiss , but yes』制作ノート#01

—このアルバムにまつわる二、三の事柄ー

 このアルバムの1曲目に収録されている「嘘つきルージュ」は、デモの段階である程度は歌詞も出来ていた。そのときの仮のタイトルは「乾いた唇」。この曲がアルバムのリード曲に決まったとき、コンセプト作りの段階から参加されていた漫画家のやまだないとさんから、曲のタイトルを「嘘つきルージュ」にしてはどうかしら?という提案があった。そして、まるで恋をコレクションするかのようにいろんな恋愛を重ね、やっと本当の恋に出会えたのに、やっぱり「さよなら」してしまう女性・・アルバムの最後は「嘘つきルージュ」の別バージョンで、タイトルは「さよならルージュ」・・と、トントン拍子にアルバムのプロットが出来あがっていった。
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(打合せの後は、なんとレイナちゃんお手製のカレーパーティ。美味しかったー!こんな打合せならいつでも来い!ですね(笑))

その時点で僕は「あっ、これは恋のコレクター・野佐怜奈が主演の『恋のサウンド・トラック』を作るということなんだ」と、まるで恋をコレクションするように、曲のアイデアをセレクションした。そしてレイナちゃんは、各曲でいろんな恋のあらすじをふくらませ、出来上がった台本を僕や作詞家に渡しクランクイン、つまりレコーディングという名の撮影が始まった。
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(写真は9月に先行発売した、やまだないとさんによる「ランブルスコに恋して」の7インチシングルのジャット)

 今回は遠距離恋愛ならぬ、東京—長崎間の遠距離レコーディングであった。、歌入れは東京、ミュージシャンとオケの音源制作は東京と長崎でほぼ半々。ミックスとマスタリングは長崎。それは僕の居住地が長崎だからという物理的な理由だ。でも、一度やってみたかったんだよね。NYのアトランティック・レコードが、メンフィスのスタックス・スタジオで録音やるみたいな遠距離レコーディング(笑)
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(メンフィスのスタックス博物館。1989年に取り壊されたスタックス・スタジオを再現して同じ場所に建設された。〜wikkiより)

 レイナちゃんとの初顔合わせは、5月の中頃、新宿のイタリアン・レストランだった。食事しながら、打合せしながら、談笑しながら、なんとアコギを持ち込んで曲のキーもそこで決めた。翌日僕は長崎へ戻り、以降、歌のディレクションはすべてネット上で行なわれた。まず僕が簡単なオケをレイナちゃんに送信。そのオケをバックにi phoneで録音した歌のデータを、レイナちゃんが僕に返信。それを聴いたぼくが「ここはもっとこう、そこはそのままのニュアンスで・・」というかんじでまた返信。それこそ一字一句まで細かく、何度も何度もそんなやり取りを繰り返した。
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 これと似た経験を、80年代の中頃にしたことがある。あがた森魚さんの「バンドネオンの豹」というアルバムでアレンジをやらせていただいたときのことだ。ネットはもちろん携帯電話もない頃、最新の伝達機器がファックスであった頃。あがたさんから送られてくる大量のファックスには、できたばかりの歌詞や物語やアレンジのイメージや雰囲気が書きなぐられていた。僕らは「これってどういう意味かなぁ?」とか「どんな世界観なんだろう?」と、その暗号のような長文を解読するところから始め音を作った。そして翌日また別のファックスが届いては音を作るという繰り返し。まどろっこしいと言えばそうなのだが、いやでも想像力は膨らむし、スリリングであったし、遊び心もくすぐられたし、案外楽しくクリエイティブな作業であった。

 今回のレイナちゃんとのやり取りも、離れてはいたけど、あがたさんのときと同様、実に愉しくクリエイティブな作業であった。だんだん以心伝心できるようになったし。そして実際に歌入れで東京のスタジオに入る頃には、歌の方向性や細部もほぼ決まっており、実にスムーズなレコーディングだった。
で、僕はその本チャンの歌のデータを長崎に持ち帰り、ヘッドアレンジを施し、細部と仕上げをアレンジャーへと託すのだ。歌を最初にレコーディングするという、通常とは逆の行程であった。
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 詳細は次回からの楽曲解説でも書いていくが、今回のアレンジャー、ミュージシャン、エンジニアは、僕が以前、そして今もいっしょに音楽を作っている方々で、いつも僕の望む以上のクリエイティブなパフォーマンスをしてくれる、頼もしい仲間だ。そして今回の主演の野佐怜奈。彼女も僕が望むことを完璧、いやそれ以上に体現してくれた。そもそも僕の望みなんてものは、彼女の声と存在感から導かれたようなものだ。全体の物語を描いたのも彼女だし、そういう意味ではレイナちゃんと僕の共同プロデュース作品ともいえる。もちろん、僕らをを支えてくれたすべてのスタッフのみなさんとの共同作品でもある。〜つづく〜
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by playtime-rock | 2012-10-15 21:19

100*エレキの弾き語り

昨日はオハナカフェでケーヤンことウルフルケイスケのライブ。
去年はリクオ君とふたりでR-10でやって、それもすごくよかったんだけど、
今回のケーヤンひとりぽっちのむき出しライブもよかった。
新曲も、ジュリーの「危険なふたり」シャッフル・バージョンや、
浅田美代子の「赤い風船」のカバーも好感度大(笑)
ムッシュかまやつさんもそうだけど、エレキの弾き語りって、
アコギとはまたちがうギター(愛器)と歌い手とのロックな一体感があって、
イトオカシだ。
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さて、13日の金曜日に事務所の移転がほぼ完了。
段ボールはまだ半分も開いてないけど、
いつまでも開かずの段ボールって1つや2つ必ずあるよね(笑)
はてさて、どれに何を詰めたやら・・
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by playtime-rock | 2012-04-17 03:13